トランプ米政権による貿易相手国への関税措置の発動が数日後に迫る中、投資家はこの数週間、潜在的な勝ち組と負け組を見極めようとしてきた。投資家らは株式市場のリスクの高い分野を手放し、ドナルド・トランプ大統領による貿易攻撃の影響を受けにくいと考えられる分野へ移行。伝統的にディフェンシブとされてきたS&P500種指数の生活必需品、ヘルスケア、不動産セクターは今年5%以上上昇し、市場で最も好調なセクターの一つとなっている。また主に国内で事業を展開する金融セクターは7.8%上昇。これらはすべて、1.2%上昇した同指数を上回っている。一方ウォール街で最も人気のある銘柄の一部は、その輝きを失う形となった。人工知能(AI)銘柄の代表格であるエヌビディア株は、好調な四半期決算を発表したにもかかわらず27日に8.5%下落。上場投資信託(ETF)のラウンドヒル・マグニフィセント・セブンは先週、12月の高値から10%以上下落し、調整局面入りした。