ドナルド・トランプ米大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナとの「和平」の実現を求めているとして米国民を安心させようとしたが、重要な問題は、それがどんな和平なのかだ。その答えは、ロシアが再び侵攻を決断するまで、ウクライナが自国防衛で外部の支援を受けられないようにするという、征服に向けた和平のようだ。西欧諸国の部隊がウクライナに配置されることをロシアは容認しないという、セルゲイ・ラブロフ外相の6日の発言は、そうした和平を意図していることを示している。ラブロフ氏は6日のモスクワでの記者会見で「妥協の余地は全くない」と明言。欧州部隊のウクライナ駐留は「ロシア連邦に対する戦争への北大西洋条約機構(NATO)加盟諸国による紛れもない関与」を意味するものであり、「それを許すことはできない」と語った。
【社説】要求をエスカレートさせ続けるロシア
自国に有利な「和平」条件を引き上げてトランプ氏に呼応
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