京都屈指の梅名所から歩いて桜名所へ

平野神社(上京区)の境内にある桜平野神社(上京区)の境内では、さまざまな品種の桜を見ることができる

 さて、京都随一の梅の名所といえば北野天満宮(上京区)です。その神紋「星梅鉢紋」と梅林(第41回)を眺めた後は、ご本殿裏手の北門からまっすぐ西へ徒歩2分ほどにある平野神社を訪れましょう。

 ソメイヨシノの開花がまだでも、とりあえず桜気分を味わいたいなら、迷わずこちらへ向かいましょう。境内には60種400本もの桜が植栽され、3月中旬の早咲きから、遅咲きでは5月上旬まで、1カ月半もの間、花見が楽しめます。

 創建当初は奈良の平城宮にありましたが、平安京の造営に伴い現在地に遷(うつ)されました。第65代花山天皇が行幸された際に桜の苗木を手植えされたことから、桜名所として親しまれるようになったのだとか。

 桜に囲まれた拝殿では、桜花祭の日(4月10日)を除く3月27日(木)~4月9日(水)と4月11日(金)~13日(日)に奉納演奏「桜コンサート」が開催されます。日によって時間と楽器の種類は異なりますが、ハープ、フルート、チェンバロ、ピアノなど麗しい音色が桜の社に響きわたり、はかなげな桜の美しさがよりいっそう心に染み入ることでしょう。演奏予定はこちらでご確認を。3月22日(土)~4月13日(日)までは夜間特別参拝・桜ライトアップも開催予定です。