なお、勉強時間を記録したノートは、試験本番でお守りのような役割を果たしてくれます。私は勉強時間を記録したノートを入試の会場に持って行ったのですが、記録を見ることで「私はこんなに勉強したんだから、受かるはずだ!」という自信につながりました。単に「自分は大丈夫だ」と自分に言い聞かせるより、客観的なデータである勉強時間を目にしたほうが、説得力があります。

 ストップウォッチ勉強法は、自信と効率化の両立を実現してくれます。

本番試験は日中なので
「早起き」スキルは必須

「早起きは三文の徳」ということわざがありますが、受験生にとって早起きは三文どころではない大きなメリットがあります。

 一般的にもよくいわれていることですが、人間は目が覚めてからの3時間が「脳のゴールデンタイム」とされています。目覚めてからの3時間は大脳の扁桃体という部分が活性化し、記憶力が高まりやすくなる時間といわれているのです。当然ながら、試験勉強をするのに打ってつけということになります。

 実際、私が勉強していたときの体感としても、朝が最も邪念なく集中できて、勉強の進み方もスムーズだと感じました。

 受験生や資格取得を目指す人の中には、夜のほうが集中できるという人もいるかもしれませんが、試験本番は基本的に日中ですから、朝に集中できるように脳と身体を慣らしておいたほうが得策です。もし夜型の勉強スタイルにしていたら、試験の1ヵ月くらい前から朝型に変更するといった必要が出てきますが、元々朝型にしていればそのような手間も不要です。

 そもそも、人間の脳は日頃勉強している時間に集中力が高まるように対応していくものだと思っているので、最も効率的に脳が働き、試験本番にも強くなれる「早起き」は必須レベルの重要事項だと考えています。

身体が寝る準備をはじめたら
高い集中力を維持しにくい

 私の個人的な感覚としては、夜は基本的に集中できない時間帯だと思っています。

 心情的にも肉体的にも、「夜、10キロ走ってください」といわれたらツラいのと同じで、身体が寝る体勢に移ろうとしている夜の時間帯に脳をフル回転させて勉強しようとしても、効率は上がりません。