窓も大きめで、湘南や伊豆の美しい風景を眺めつつ快適に旅行するのにぴったりの車両だ。

 また、4人用と6人用のグリーン個室もあり、グループでの利用にも向いている。高級ホテル並みの内装で、かつてJR西日本で運行されていた豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」のスイート並みと評価されている。

 4号車にはカフェテリアを設置。有名料理人がプロデュースしたランチやケーキ・ドリンクセット、伊豆のご当地パンやクラフトビールなどを購入することが可能だ。かつて長距離列車に設けられていた食堂車の気分を少しだけ味わうことができる、貴重な設備と言っていいだろう。

サフィール踊り子・8号車サフィール踊り子・8号車 Photo:PIXTA
サフィール踊り子号6人用グリーン個室サフィール踊り子号6人用グリーン個室 Photo:PIXTA
サフィール踊り子号、カフェテリアでのひと時(日本 静岡県伊東市)サフィール踊り子号、カフェテリアでのひと時(日本 静岡県伊東市) Photo:PIXTA
電車の中で食べるラーメン電車の中で食べるラーメン Photo:PIXTA
サフィール踊り子号カフェテリアの厨房サフィール踊り子号カフェテリアの厨房 Photo:PIXTA

「サフィール踊り子」は、特急料金自体が通常の「踊り子」より高い。しかし、普通の特急列車とは明らかに一段上の設備を誇る車両だけに、高い料金を出す価値は十分にある。伊豆へぜいたくな旅行をしたい人にはおすすめだ。

特急スペーシア、原色特急スペーシア、原色 Photo:PIXTA

東武100系「スペーシア」
まるでバブル期の華やかさ

 続いて、JRの車両ではないが一部列車が湘南新宿ラインの路線を使って新宿まで向かう、東武100系「スペーシア」を紹介したい。

 東武100系は1989年に登場した大ベテラン車両で、外観は古さを感じる。しかし車内はバブル期を彷彿させる豪華な仕様だ。銀座東武ホテルを担当したデザイナーが設計し、快適性を突き詰めた車両になっている。