話が逸れてしまったが、田舎は土と緑が多くて、都会から移り住むと虫の多さに戸惑う。文字にするのもおぞましいあの素早い昆虫Gも往来をジャンジャン歩くし、住居が古ければよく出くわす。しかしどの虫も発生頻度が高いのでいちいち大騒ぎしているいとまがなく、やがて慣れていく。
さすがにあの素早い昆虫は依然おそろしいが、今ならためらいなく殺虫剤を吹きかけられるし、ビニール袋とティッシュを使ってであれば触れるようになった。移住当初はアリ1匹に絶叫していた妻も、最終的にはティッシュでプチプチ潰せるようになった。
田舎はどこに行くにも車が前提
都会の移動は専ら公共交通機関と“歩き”
個人的にだが、車が運転できるうちは、出不精の人は田舎がよろしい。
どこに行くにも遠いがすべて車が前提なので、公共交通機関と違って他人と顔を合わせる必要がなくて楽である。スーパーやコンビニ、ショッピングモールは当然のごとく無料のどでかい駐車場を用意していて、こちらは車で乗り付けられるので歩くのは店内のみで済む。
都会は車の移動がめっぽう不便なので公共交通機関を頼る機会が多く、よく歩かされる。都会で歩かないで済むライフスタイルを可能にするには、駐車場代やタクシー代をためらわず使える財力が必要である。
都会と田舎、車の運転でイラつくのは「どっちもどっち」的なことを以前書いたが、今もう少し実態を正確に把握できたので、新たな結論を述べたい。運転は、都会の方がイライラする。
田舎でイライラするシチュエーションはいくつかあるのだが、これは実は限定的である。タネは単純で、道路がだいたい片側一車線なので道路状況が複雑になりにくく、イラつくケースもパターン化する。
・コンビニなどの駐車場から車がものすごい無理なタイミングで車線に入ってくる
・妙に車間距離を詰めてくる車がずっとついてくる
これくらいである。田舎は高齢ドライバーが多く、教習所で教わる通りそうしたドライバーはしばしば思い込みで運転をするので、こちらはある程度身構えておく必要がある。
「身構える」ということでいえば、これはイライラとは少し違うが、高齢者のフラフラした自転車はやはり田舎に多い。車に注意して走行している人もいれば、本当にまったく周りに頓着せず、なんの予兆もなくフラーと左から右に横断する人もいるので、細心の注意が必要である。
一方都会は車線が沢山ある上、車の量が多く、我や思惑をむき出しにしているドライバーも多い。