「明確にすれば潜在意識が助けてくれる」という話ではなく「明確にすれば自分が行動できる」のです。逆に言えば、自分が明確にしていないものは、自分でも(実は)理解しておらず、それを手に入れるための行動も取ることができません。

 結果として、ゴールに向けて行動することができないので、そこにたどり着けないわけです。

なぜ言葉にすると
人生が動き出すのか

 言葉にすれば実現される可能性が高まっていきます。

 ぼくらは日々、言葉で考えています。「休みの日は何をしようか」「仕事で問題が起きたときにはこうしよう」とか、頭の中で決めて行動に移します。

 つまり、頭の中で考えたことを行動に移しているわけで、明確な行動リストが頭の中にあるから、行動できるわけです。

 明確な行動リストをたくさん持っている人は、すぐに行動ができます。しかし、あいまいなリストしか持っていなければ、何もできません。言葉にしたことがないこと、言葉になっていないものは、そもそも考えようがありません。そして、行動しようがないわけです。

「そんなこと、当たり前でしょ」と感じるかもしれません。ただ、多くの人が自分の中で行動する考え方を明確にしていません。

 たとえば、何か問題が起きたときに「どうしよう……」と口にしますよね。でも、「どうしよう」と考えても、一向に答えは出てきません。

「どうしよう」とは、「どのようにしよう?」という意味です。厳密に考えると「どのようにしよう」とは、「○○をするけど、これをどのようにすればいいだろう」という意味です。

 つまり、何かをすることが決まっていて、それを「どのように」すればいいかを問いかける質問です。

 ですが、ほとんどの場合、この「○○」が見つかっていません。肝心の「何をするか」がまだ見えてないのです。旅行の目的地が決まっていないのに、「どう行けばいいだろう?」と移動手段を検討しているようなものです。