維新代表の馬場は「イッツ・ア大阪ジョーク。わからんかな?」とX(旧ツイッター)に投稿して吉村をかばい、火に油を注いだ。

「冗談でもやっちゃいけない」
身内からも批判相次ぐ

 各所からは、批判が相次いだ。

 公明党府本部代表の石川博崇(参院議員)は言った。

「批判的な指摘があったからといって、批判的な意見を排除するような対応はいかがなものか。政治家の発言は極めて重い」

 立憲民主党の中谷一馬は3日の衆院内閣委員会で、「(万博協会の)吉村副会長などの理事は、万博に関して特定の人やメディアの出入りを禁止する提案を行い、決議することは理論上できる権限を有しているのでは」と質問した。

 これに対して、経産省の担当者は「理事会の目的に沿うものであれば、提案することは可能」と述べた。

 維新創立者の橋下がテレビ番組で「政治的な発言を越えて、自由のところに踏み込む。冗談であったとしてもやっちゃいけない」と述べるなど、身内からも批判が出た。

 吉村は10日の記者会見で、謝罪・撤回に追い込まれる。

 万博への批判にフラストレーションがたまっていたとし、こう話した。

「いくら政治集会の場であったとしても言い過ぎた。僕が間違っていた」

 自らの発言の意図については、「放送機関としてある程度は公平に論じていただきたいという思いでの発言で、これは変わっていない」とした。

 一方で同じ頃には、夢洲への誘致が決まったIRをめぐり、「万博中の工事中断」が要請される騒ぎの火種もくすぶり始めていた。

「万博行くなよ」ヤジで謝罪
公認首長、まさかの敗北

 吉村の発言撤回からわずか2カ月後、「出禁発言」が維新から再び飛び出す。

「万博行くなよ」「出入り禁止や」

 維新創立メンバーで大阪府箕面市長の上島一彦が24年6月19日、市議会でヤジを飛ばした。