睡眠の質を上げることが疲労回復への近道
眠りはじめの3時間が勝負!
疲労回復のためには十分な睡眠が必要ですが、単純に睡眠時間を延ばせばいいわけではありません。肝心なのは「睡眠の質」なのです。「たくさん寝ているのに、疲れがとれない」という悩みの原因も実は睡眠の質にあるのです。
睡眠には「ゴールデンタイム」と呼ばれる時間があります。それが眠りはじめの3時間です。私たちが眠っている間、浅い眠りの「レム睡眠」と、深い眠りの「ノンレム睡眠」が交互に繰り返されますが、十分に疲労を回復するためには、ノンレム睡眠が4回前後あるとよいと言われています。入眠直後、まずノンレム睡眠がはじまり、深いステージで脳は休息状態に入り、新陳代謝を促す「成長ホルモン」が大量に分泌されます。成長ホルモンは代謝の調整をはじめ、筋肉や組織の修復などを行うホルモンで、子どもの発育に重要な役割を果たしますが、大人においても疲労回復やストレス解消のためにも欠かせません。つまり、眠りはじめて最初の3時間に質の高い睡眠を得られなければ、脳の疲れを回復させるのが困難になります。
そして、4回前後のノンレム睡眠を得るためには、途中で目覚めないことも大切。途中覚醒の一因でもある寝室の二酸化炭素濃度などに気を付けて、朝までぐっすり眠り、脳を休めましょう。
最もぐっすり眠れる姿勢は?
抱き枕が眠りをサポートする
寝る際の姿勢も睡眠の質を大きく左右します。いびき体質の方は、仰向け寝ではいびきや無呼吸を悪化させる一因になります。いびきが気になる方が睡眠の質を上げるためには、横向き寝がおすすめです。横向きで寝ると気道が狭くなることを防げるため、空気の通りがよくなります。右側を下にすると尚よしです。なぜなら、胃の出口は体の右下のほうにあるため、重力の助けも受け食べた物がスムーズに移動し、消化を助けてくれるからです。
眠っている間に仰向けになってしまうという場合は、筒状の「抱き枕」を利用しましょう。抱きつくことで腕や脚を含む体全体を正常な位置に保つことができるため姿勢が安定し、睡眠中の肩や腰の負担が軽減されます。