パク・ボラムは自らの過激な減量についての話をデビューシングルに盛り込み、韓国の美の理想を達成するためにした努力をささやくように歌った。
ミニスカート、スキニージーンズ、問題ない
もうそんなの穿けるもの(わたしはすてき)
(堂々として、他人の目なんか気にしない)
1日じゅう、鏡ばかり見ているの
彼女の無茶なダイエットは
自分の意思だったのか?
この歌には、無理した甲斐があったという歌詞もある。
「この歌を聴いたあと、多くの人がもっとエクササイズして体重を減らし、ダイエットしようという気になったと思います」とインタビューで彼女はわたしに語った。
「あなたの外見を変えることについて、マネジャーからどんな助言をもらいましたか?」わたしは尋ねた。

エリース・ヒュー 著
ヘリョン(編集部注:著者のアシスタント兼通訳)はつかの間ためらった。この質問が際どいものになりそうだとわかっていたからだが、どうにか母国語で尋ねた。
相手がすぐさま見せた反応は沈黙だった。話の間、よそよそしいけれども、礼儀正しくて協力的だったパクの答えは突然、ノーを意味するように小さく首を横に振るだけになった。
インタビュー中、横に座っていたマネジメント会社の代表者は彼女と無言で意思を伝え合っていた。永遠にも思えたほど長い間、ヘリョンとわたしは相手を急かさずに待った。
監視役が同席していたことで、その質問はすでに阻止されていた。パクは無言を貫いたのだ。結局、わたしはほかの話題に移った。
[2024年4月、パク・ボラムが逝去したことが伝えられた。30歳だった。肝硬変などの持病があり、死因は急性アルコール中毒という]