32キロ減量して歌った
「きれいになった」
こういう目標体重になるための過激な手段には次のようなものもあり、とどまるところを知らない。
たとえば、薬物を大量に摂取すること。食べ物をこっそり吐き出したり、食べたあとに嘔吐したりすること。包帯で体をきつく巻いて圧迫し、ミイラのようになること。
だが、最も一般的なのは、アイドルの練習生たちと同様に、女性や少女がわずかな食べ物しかとらないことだ。それは医療専門家が積極的な拒食症とする分類に入る。
パク・ボラム(編集部注:韓国の歌手)が最初に、年に合わないほどの声を持った「ぽっちゃりした」ティーンエージャーとして登場したときはそれほどの知名度はなかった。
彼女は2010年、15歳のときに、エンターテインメントチャンネルのエムネットの「スーパースターK2」で上位の8人に選ばれた。これは韓国のテレビに多数あるオーディション番組のひとつだ。
それから5年近く経ち、エージェントによってダンスや歌や演技の訓練を受けたあと、パク・ボラムはデビューした(デビューとは、K-POPアイドルがブランド化された人格として紹介される場合に用いられる言葉だ)。
彼女はデビューまでに32キログラムという驚異の減量をし、プロデューサーはEPのタイトル曲に「Beautiful」と名前をつけた。
もっと直接的に言えば、「きれいになった」と訳すことができる「Beautiful」のビデオで、パク・ボラムは体にぴったりした、ウエスト部分で広がるパステルカラーのドレスを着ていた。
お腹のあたりで手を組み、内側がマゼンタ色の青いオルゴールから現れるのだ。ゆっくりと回転する彼女はオルゴールの中の人形のように見えた。
映像は何度かすばやく切り替わり、ビデオは彼女がキッチンで腰を下ろしている場面になる。そこで食べ物を秤で計量し、こんな歌詞を歌う。
「バナナ1本、卵2個、ほかの子みたいにきれいになるのはとても大変」
K-POPカルチャーの有名なスターたちは身長や体重を公開し、スリムになるために実行している方法を明らかにしている。