(2)「他の行動の選択肢を減らす」
→課題に取り掛かる状況のみをつくり出すために、スマホの電源を切ったり、ワーキングスペースに移動したりするなどして、課題に向き合わざるを得ない環境を整えて行動する方法
(3)「失敗への不安を取り除く」
→「課題を無事に終わらせられるか不安なら、仲間にアドバイスを仰ぐ」など、事前に不安を緩和する手段を考えてみるといった方法
完璧でなくてもいいから
とにかく手を動かすことが大事
ローゼンタールとカールブリングは、このような手段で先延ばしグセを改善することができるとうたっています。
とはいえ、「わかってはいるけど、なかなか実践できない……」というのが人の常。でも、大丈夫です。先延ばしを防ぐ方法は、完璧にやらなければ意味がないわけではありません。ちょっとずつ、できる範囲で試してみるだけでも、効果はあります。
たとえば、ご褒美の設定がピンとこない場合は、ご褒美をもっと魅力的なものに変えるといいでしょう。「課題を終えたら好きな動画を1本だけ見る」といったように、自分が本当に嬉しいと感じる報酬を考えてみましょう。
また、不安を減らすことが難しいと感じるなら、「完璧じゃなくてもいい」「とにかく手を動かしてみる」と意識することも大切です。肝心なのは、「少しずつでも進めてみること」です。
先延ばしを完全になくすのは、誰にとっても簡単なことではありません。でも、「昨日よりほんの少しでも取り組めた」なら、それは大きな前進です。
ぜひ、自分に合った方法を探しながら、一歩ずつ進めてみてくださいね。
脳のしくみを使えばやる気は
外からコントロールできる
先延ばししないためには“やる気”も重要です。脳の神経核・淡蒼球が働くとやる気が出ます。脳科学の研究で著名な東京大学の池谷裕二教授によれば、淡蒼球を動かすには、
(1)体を動かす
(2)いつもと違うことをする
(3)ご褒美を与える
(4)なりきる
(2)いつもと違うことをする
(3)ご褒美を与える
(4)なりきる
この4つのアクションが重要だといいます。勉強を一例に考えてみましょう。