(1)「体を動かす」

 自分の意思に関係なく、まずは教科書を開いたり、ノートに書いたりしてみることです。

 脳には一度その行動を始めると、のめり込んでしまうという性質があります。その正体こそ大脳基底核の中にある「淡蒼球」なのです。そのために5~6秒、まずは動いて、淡蒼球を刺激することが大切なのです。そうすれば「決断しよう」「やろう」といった気持ちになってきます。

(2)「いつもと違うことをする」

 自宅ではなく図書館やカフェに移動してみたり、音楽を聴きながら勉強してみたり、いつもとは違う順番で勉強してみたりするということです。

(3)「ご褒美を与える」

「勉強が終わったら、動画コンテンツを見る」「テストが終わったら友人と買い物に出かける」などご褒美や特典を設定してみることです。

(4)「なりきる」

「今日の自分はスペシャルモードだ。いつもより集中力も持続する!」と思い込むといったことです。

 先のローゼンタールとカールブリングによる「先延ばしグセの改善策」と通ずるところがあることに気が付くはずです。まとめると、「やる気」を起こさせるには「体から脳に情報を送り、淡蒼球を反応させる」、これに尽きます。決断できずに立ち止まってしまうのは、「動いていない」からなのです。ほんの少しでも動いてみると、物事は変わり始めるでしょう。