鎌田 魚が多いかな。あとは納豆やお豆腐、サラダですね。ごはんや麺は食べません。

食後に起こりがちな
「血糖値スパイク」

荻原 朝は卵2個と具だくさんみそ汁で、昼は焼き肉、夜は魚…確かに「朝4:昼4:夜2」になっていますね。お米は食べないほうがいいんでしょうか。

鎌田 ぼくはあまり食べないけれど、お米が好きな人は朝食に食べるようにして、夜は3分の1に減らすようにするなど、うまいこと調整するといいと思います。前日に食べすぎた場合には、翌朝のお米は食べないとかね。夕食を軽くする習慣がつくと、ときどき羽目をはずしても太らなくなります。

荻原 私の場合、主食は玄米なんです。

鎌田 すばらしい!主食は真っ白ではなくて、色のついたものを選ぶといいんです。白米よりは玄米や雑穀米、麺類ならうどんよりそば、パンも全粒粉やライ麦パンです。食物繊維が豊富なので、血糖値が急に上がるのを防いでくれるんです。

荻原 血糖値が急に上がるのは、やはりよくないんですよね。

鎌田 「血糖値スパイク」っていうんですけれど、急激な血糖値の上昇は糖尿病を引き起こすだけでなく、体内の血管を傷つけ、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす原因になります。それだけでなく、がんや認知症のリスクも高めるんですよ。

荻原 怖いですね。野菜を先に食べる「ベジタブルファースト」は実践しています。あとは海藻や納豆など、ネバネバした食材も食べるようにしています。

鎌田 いいですね、野菜や海藻は血糖値の急上昇を抑える効果もありますから。でも、高齢者でフレイルぎみの人には「たんぱく質ファースト」をおすすめしているんです。野菜の食物繊維が、たんぱく質の吸収まで阻害することがありますから。たんぱく質が先、次が野菜、最後に糖質をちょっと。その流れがいいですね。

荻原 ちなみに、1日2食はダメなんですか?私の場合、夕食と朝食の間を14時間あけているので、3食とろうと思うと10時間の間に3回食事しなくちゃいけなくなるんです。だからどうしても昼食が軽くなるんですけど…。

鎌田 食事の回数が少ないと、次に食べたときに「血糖値スパイク」が起こりやすくなるんです。できれば朝食と昼食の間をあけてでも、お昼はしっかり食べて、その分、夕食を減らすのがおすすめです。

荻原 わかりました。ランチ焼き肉、やってみます!