夏に向けてダイエットを考えている人にぜひ読んでほしい1冊が『医者が教えるダイエット 最強の教科書』だ。「1ヵ月で痩せました!」「考え方が変わった!」と絶賛の声が続々。大きな支持を集めている。著者は、生活習慣病の専門医・牧田善二氏。「食欲をガマンしない」「キツい運動はしない」「お酒を飲んでOK」などダイエットの常識が次々と覆される。本記事では、「無意識にがぶ飲みしている人も多い太りやすいドリンク」について、牧田医師に話を聞いた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

暑い夏に買いがち「太るドリンク3選」スポドリ、炭酸飲料、あと1つは?Photo: Adobe Stock

ダイエット最大の敵は「液体の糖質」

 私たちがつい何気なく口にしているコーヒー飲料、炭酸飲料など。「液体の糖質」が、ダイエットで最も控えるべきものです。

 食べ物と違い、胃での消化を待たずに小腸から一気に吸収されるため、血中にブドウ糖が瞬時にあふれ出してしまいます。

 これがいわゆる「血糖値スパイク」で、急上昇した血糖値を抑えるために大量のインスリンが分泌され、ブドウ糖が脂肪に変わるのです。

 ダイエット中に絶対に控えたい、つい習慣化しやすい「太る飲み物」をご紹介します。

 毎日の飲み物を変えることは、皆さんが考える以上にダイエットで大きな効果を期待できます。

(1)コーヒー飲料

 通勤途中や昼食後につい手がのびてしまうペットボトルのコーヒー缶コーヒー

 カフェラテやカフェオレには、大量の糖質が含まれています。

 たとえ「微糖」と表示されているコーヒーであっても、同じようにたっぷりと砂糖が溶けています。

 中には、角砂糖10個分以上の砂糖を含むコーヒー飲料もあります。

(2)炭酸飲料、エナジードリンク

 これからの暑い季節、喉が渇いたと思った際に、つい手がのびてしまいがちな炭酸飲料も要注意です。

 たとえば、500mlのコーラには57g(角砂糖14個分)もの砂糖が入っています。

 これほどの砂糖が入っているとは感じないかもしれませんが、それは炭酸の爽快感や酸味料によって、わかりにくくなっているのです。

 また、仕事や勉強の前にエナジードリンクをよく飲む人は控えるべきです。同じように大量の砂糖が含まれています。

 疲れを吹き飛ばそうと思って飲む人も多いかもしれませんが、実は「より強い疲労感」と「甘いものへの依存」を引き起こしてしまいます。

 甘い物をとると瞬間的に元気になります。でも、それは肉体的な疲労が消えたわけではありません。

 急激に血糖値が上がり、ドーパミンやセロトニンといったホルモンが分泌されることで脳が高揚感に包まれているだけ。

 要するに、脳が騙されているわけです。

 元気になるのは一瞬。その後は、血糖値の乱高下による疲労感がどっと出ます。

 しかも脳は再び甘いものを欲してしまい、みなさんを慢性的な疲労感に導いてしまうのです。

(3)スポーツドリンク

 運動後や暑い季節の水分補給として重宝されがちなスポーツドリンクも、日常的にごくごく飲むのは考えものです。

 糖分と塩分を同時に過剰摂取することになります。

 血糖値が急上昇し、太りやすくなるだけでなく、長期的に見れば糖尿病リスクを高めてしまいます。

 アスリートでないかぎり、ミネラルウォーターで十分に水分補給は可能です。

 水をたくさん飲むことで血液中のブドウ糖は自然に薄まり、食後の血糖値の上昇を穏やかにできます。

健康のためにも、飲み物を変えよう

 ここに例を出した飲み物はダイエットの大敵であるのはもちろん、習慣化すれば肥満や糖尿病のリスクを高めます。

 肥満は脳疾患や心疾患、がん、認知症などさまざまな病気と深く関わっています。肥満の人で長生きする人はいません。

 ぜひ、この機会に毎日の飲み物を見直してみましょう。