夜はセロトニン神経も眠らせて、
脳や体を休息させる

 夕方になると日が落ちて、そこから日中に作られたセロトニンを原料にメラトニンが作られます。脳では眠る準備が始まります。

 夕食も20分間できるだけかんで食べましょう。1日に3回もセロトニン神経を元気にするタイミングがあるのに、もし、やわらかいものを食べていて20分に届かない食事時間だと、神様からのプレゼントを無駄に捨てているようなものです。

 食事もトレーニングの一種と心得ましょう。一緒に食卓を囲みながら家族と団らんしたり、スキンシップをしたりすると、愛情ホルモン(オキシトシン)が脳で作られます。これは、セロトニン神経の働きをさらに助ける効果があります。

 そして、リラックスしてきて、メラトニンも増えてきて、だんだん眠くなってきました。

 1日の癒しストレス解消のため、よい睡眠のためにも、夕食時のグルーミングによる効果(オキシトシン活性化からのセロトニン活性化、そしてメラトニンの働きアップ)は見逃せません。もちろん、ママ・パパがお子さんと触れ合うと、子どもだけでなく、親も双方向性にオキシトシン分泌が起こり、癒されます。

 おやすみなさい。セロトニン神経もぐっすり眠ります。深い眠りでは、脳や体の発達に必要な成長ホルモンが出ます。

 寝ている間に、脳や体は休息し、修復されます。そして明け方になると、再び体は1日の活動の準備に入ります。

 コケコッコー!

 ……いかがでしたか? 「セロトニン生活」を分解すると、このような1日を過ごせばいいのですが、簡単にいうと、昭和の生活ですね。

 食べ終わったらすぐに自分の部屋に戻って、スマホやゲームをするということがなかった時代です。和食をしっかりかんで食べて、夕食時は娯楽といえばせいぜいテレビくらいで家族で過ごすのが普通でした。

 ぜひ、この「セロトニン生活」を習慣化して、現代において弱まりがちなお子さんのセロトニン神経をしっかりブーストしていきましょう。