お見送りのあと、宴会で遠慮なく騒いで友達のように言いたいことを言ってくれた、2人の女性に感謝して、大将に聞きました。「あの方は、来たことありますか」「いや、初めて見たよ」と大将。大将も終わりにして飲みましょう、ということで、大騒ぎは終わりました。
クレームの解決策は一つではない
苦情処理のプロが得た学びとは
その翌日のことです、電話が入りました。

奥様から「昨夜はお世話になりました。醜態をさらしたことでしょうが、勘弁してください。主人に変わります」
「こんにちは、関根さん。昨日はありがとう。迷惑をかけなかったかな、俺記憶が飛ぶほど楽しかったよ。お世話になりました」
「いえ、こちらこそ、面白いお話を聞けて楽しかったです。またお時間があったら一献やりましょう」
「よろしくお願いします」
この後、その方とは会うことはありませんでしたが、間違いなく来店してくれている自信がありました。
ここで気づいたことは、苦情の解決手段は万策あるということでした。
この仕事を始めて3カ月した頃、カスハラに近い長電話をしてくる酔っ払いの客と、ご縁があって飲んだら、その後よいお客様になっていただき、奥様もご一緒に何度も来店してくださったことがあります。その経験が、今回の閃きをもたらしてくれたのかもしれません。