ビジネスを強くする教養英語が母語ではない多国籍の人々が英語を使っている(写真はイメージです) Photo:PIXTA

なぜ日本人は英語を話せないのでしょうか。英検の面接委員を19年間勤め、経営する英会話スクールで5000人以上を直接指導してきた筆者が、英語を「かけ算の九九」のように簡単に身に付けて一生忘れない方法を紹介します。(シンプルイングリッシュ提唱者 酒井一郎)

世界中で英語を話す人の割合は
ネイティブ2割:その他8割

「出世するにはTOEICの点数が必要だけど、勉強する時間も取れないし伸び悩んでいる…」「英語に苦手意識があり、外国人と話すのが怖い…」

 このように英語力の無さを痛感する日本人は多いものです。一方で、英語の最先端事情は、日本人にとってある意味、喜ばしい方向へシフトしています。

 というのも現在、世界中で英語を話す人の割合はネイティブ2割:その他8割(英語を母語としない人)といわれます。グローバル化が進むにつれて、多国籍の人々が英語を使うようになりました。その他8割の人々は、「シンプルな英語」を使いコミュニケーションしています。つまり、厳密で難しい英語ではなく、簡単でシンプルな英語さえ身に付ければいいのです。

 しかしながら、なぜ日本人は頭の柔らかい10代で英語を勉強しても、英語が身に付いていない人がほとんどなのでしょうか? 結論から言えば、受験英語の枠組みから抜け出せていないからです。ひたすら暗記する知識偏重型の勉強に頼り過ぎで、実際に使うための運用スキルが育っていません。

 翻って算数や数学には、世界共通の基本的な概念があります。それは、「かけ算の九九」です。九九のように一度覚えたら忘れることなく、誰でも簡単に英語を身に付けられる方法があればいいなと思いませんか?