2月2日午前入試の注目校
図4は2日午前の入試回である。半分が大学の系列校で、進学校主体の1日とはだいぶ様相が異なる。偏差値的に中堅上位校レベルの入試回が多い。注目の男子校は、23年に比べ受験生を2割増やした8位立教池袋[一般1回](367人・4倍)だが、さすがに4倍乗せは行き過ぎで、26年は3倍台に戻すのではなかろうか。同じく2割弱増やしている隣駅の9位学習院[一般1回](354人・2.4倍)には、まだ伸びる余地がありそうだ。
中堅上位校の1位明治大学付属中野[1回](819人・2.9倍)と3位法政大学第二[一般1回](479人・4.7倍)は、明治大学への内部推薦枠が100%となったことで受験生を積み増して3倍に近づく明大中野に対して、受験者数は減少気味だが倍率は5倍に向かう法政第二と、いずれもハードルが上がる傾向にある。
受験者数381人で5位に並んだ神奈川大学附属[2回]と獨協[3回]は、24年に大きく積み増した。25年は2.8倍と3.5倍だったが、受験者数の増減に合わせて合格者数も調整されているので、26年も大きく倍率が上がることはなさそうだ。
人気の男子校である2位城北[2回](605人・2.1倍)と4位高輪[B日程](434人・3.1倍)も中堅上位校だが、24年を挟んで対照的な動きを示している。26年は城北が2倍程度、高輪は3倍程度で落ち着くだろうか。
男子校の7位巣鴨[II期](374人・2.5倍)と16位暁星[1回](152人・1.5倍)は、23年比で1割減と2割強減の緩和傾向にある。特に暁星はかなり受けやすい状況にあり、26年にどこまで盛り返すか、注目される。共学校の12位芝浦工業大学附属[2回](295人・5.5倍)と13位國學院大學久我山[2回](280人・2.9倍)は倍率が徐々に緩和傾向にある。
神奈川では、10位鎌倉学園[二次](330人・4.5倍)は受験者数が増えても4.5倍で安定している。14位桐光学園(男子部)[2回](249人・2.4倍)は徐々に倍率が緩和しており、だいぶ受けやすい状況になっている。
偏差値40台の中位校を見ていこう。男子校では15位佼成学園[2回一般](212人・4.9倍)と19位足立学園[一般2回](140人・4.7倍)は高倍率ながら、他の入試回でもランク入りしている人気校だ。23年比で5割半と7割強もそれぞれ受験者数を増やしている。共立校で同じく11位日本工業大学駒場[3回](297人・7.1倍)は、24年より受験者数が5割弱も増えたのに、合格者数を15人も減らしたため、倍率が2倍増の7.1倍となった。この高倍率が26年の受験生の目にどのように映るか。
17位駒込[3回2科4科](149人・3.6倍)、18位東京電機大学[3回](145人・5倍)、20位湘南学園[B日程](133人・3.6倍)といった他の中位校も受験者数は増加傾向で、いまの中学受験ブームを下支えしている様子がうかがえるのだが、ハードルはだいぶ上がっており、26年はその反動が懸念される。