そして2018年には日本ハムから大谷がエンゼルスに入団する。1年目から打球速度は390人中54位、イチローや青木とは異次元のスイングをしていたことがわかる。ただ、このレベルでは「上の方」と言うだけだ。

大谷が54位から3位に急上昇!「メジャー強打者」に必須のスキルとは?同書より転載 拡大画像表示

 2019年、スタントンは故障で試合出場が減少、しばらく名前が消える。代わってゲレーロJr.の名前が出てくる。2019年の4位、アキーノはのち中日ドラゴンズでプレーした。抜群のスイングスピードを持っていてもそれをMLBで活かせない選手もいるのだ。

 2018年オフ、大谷はトミー・ジョン手術を受ける。

 そして2020年は新型コロナ禍のため、試合数が60試合に短縮され、BBE100をクリアした選手も194人に減る。トレーニングが十分にできなかったか、大谷は打球速度を落とし、打撃成績も最低となった。

 この年、筒香と秋山がMLBに移籍したが、打球速度は下位。特に秋山は最低レベルで、結果的にMLBでは1本も本塁打を打てなかった。

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大谷の劇的な進化の裏には
最先端トレーニングがあった

 2021年は、大谷にとっては劇的な飛躍の年になった。

 2020年オフに、大谷は最先端のトレーニング施設である「ドライブライン」を初めて訪問。打球速度を上げるためのトレーニングを徹底的に行ったことで、このランキングは一挙に4位にまで急上昇。この年復活したスタントン、ジャッジらとともにトップクラスになる。「二刀流」もあって1回目のMVPを受賞。そして本塁打も劇的に増えた。秋山はこの年限りでNPBに復帰。