禅では素直な心を大切にしているので、相手の誘いを断る際は、素直な心をもって接しましょう。

誘う側に回ったときは
慈悲の心で「今夜どう?」

 さらに、テクニック的なことでは、当日誘うと断りやすいので、あえて当日誘うという手法もあります。

「今日飲みに行きましょう」と急に言われても、「今日の今日は無理です」と、急なお誘いを断ることに罪悪感はあまり抱きません。

 相手が断りやすくするためにも、誘う側も当日誘う。これも慈悲の心を備えた相手を気遣う一つの誘い方です。

 最後に、私自身はたとえ意味を見出せない会合でも、予定が空いていたら出てみることにしています。

 家で何もしないでいるよりは、誰かと接したほうが、刺激が生まれるように思うからです。

 そういった無駄なことに、実は面白い発見があり、心豊かに生きるヒントもあります。

 私も以前は、理系出身で論理的に考えてしまう性格なので「飲み会などに意味はあるのか?」と思っていました。

 けれども、物事の余白の部分に、実は大事なものが詰まっていたり、面白い発見があることを知りました。

 仕事の話だけをしていても、解決策はなかなか生まれません。逆に、飲み会や無駄話などの余白のときに、良い解決法が見つかったりもします。

 違った角度から話すことで「それがあった!」とひらめくこともあるのです。

 意味のないところに、実は大きな意味がある。