最初は相手に合わせて
様子を見ながら提案していく

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 LiLiCoさん自身、連載における撮影で、かつて写真が白い背景ばかりであることが気になっていた。毎回会議室で撮影を行うためだ。ある時思いきって編集部に「会議室で撮影をするということは、予算がないの? それともこれが普通なの?」と質問したという。すると「たしかに予算はありません」と編集部。

「それなら私が家から撮影用の素材を持ってきて、アイデアを出したらやってくれますか」とLiLiCoさんは言い、その後、現場に鮮やかな布などさまざまな素材を運び込んだ。写真は、劇的に変わった。

 つまり最初は相手に合わせた形で応じつつ、様子をうかがいながら「自分のやりたいこと」を提案していったのだ。
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21個の職業をもつLiLiCoが教える、「やりたい仕事」を実現する“たった1つの方法”撮影:今井一詞

 連載での撮影は、カメラマンも上手いんです。時々、「試し撮り」の一発で、私のすごくいい表情を引き出した写真を撮ってくれるんですよ。そして「LiLiCoさんと仕事するの、超楽しい」と何回も言ってくれる。そうすると私ももっといい写真にしたくて、撮影の素材を持っていったりするんです。

 するとカメラマンもそこからアイデアを提案してくれる。この間も、床に私が寝て、上からカメラマンが撮影したらかっこいい写真になると思い、挑戦しました。そういうのもね、「床に寝っ転がるのが嫌」なんていうタレントがいたら、仕事はこないですよ。

 みんなでアイデアを出し、パッといいものを作る。そうして早く家族のもとに帰れば「働き方改革」にもなります。

「意地悪な役はやりたくない」と
思った時もある

 私には「嫌な仕事」がないかって? 本当は“意地悪な役”はやりたくないと思った時もある。だって面白くないかもしれないし、嫌われるし……。

 ある番組で、いろんなタレントがミニドラマを作るという試みがあって、私はいつも「意地悪おばさん」役。最後は反省して“消える人”なんですよ(笑)。対して夫の小田井(歌謡コーラス・グループ「純烈」の元メンバーの小田井涼平)にはヒーロー的な「いい役」ばかり。

 この差はなんだと考えたら、小田井も含めて純烈のメンバーはみんな「優しい顔」をしているじゃないですか。でも私の顔は日本では「強い顔」なんですよ。だから強めの、意地悪な役がくる。