例えば、「Willなし人間」の人は、長期的な目標やビジョンを持たず、目の前のタスクに全力で取り組む人です。

 そのため、遠い未来を見据えて明確な目標を設定し、それに向かって進むというスタイルが合いません。やりたいことがわからないから悩んでいるので、この時点で躓きます

 将来の目標を設定しなければならないことにプレッシャーを感じたり、計画が重荷になったりすることがあります。

 また、「内向型人間」の人は、自分を積極的にアピールしたり、ネットワーキングを積極的に行うことに苦手意識を持つことが多いです。

 一般的なキャリア戦略では、自己PRや面接でのアピールが重要視されますが、「内向型人間」はそれをストレスに感じ、無理に自己アピールすることで、もしくはそのことを想像するだけで、心理的な負担を感じてキャリアを前進させる一歩を踏み出すことが難しくなる場合もあります。

「バランサー人間」や「奉仕型人間」の人は、気づけば色々な仕事を抱えている状態になっていることが多く、「ゼネラリストで強みがわかりにくく、キャリアの目標を立てにくい」という悩みを持つ人が多いです。

ゴールを決めてから向かう
従来のキャリア戦略はもう古い

 それに、自己分析を行うまではよいのですが、具体的にどのように行動したらいいかがわからなければ何も変わりません。

 そもそも、自分を知るだけでは不十分なのがキャリア戦略の難しさでもあるのです。自分の強みは相対で決まるものであり、評価は他者がするものだからです

 市場環境が大きく変わる今日において、未来を想像することはどんどん難しくなっています。それと同じくらい、自分の現在地を把握することも難易度が高いです。

 自分の本当の強みや可能性を知ることですら難しいのに、他者や市場を知った上で、自分の現在地を認識する必要があるからです。でも、安心してください。たった1つ変わらないものがあります。それが「過去」です。