「全部頑張ろう」として潰れる前に…“やらない勇気”を持てる考え方とは?
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)など、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

【YouTube『街録ch~あなたの人生、教えて下さい~』で話題沸騰の精神科医が教える】三流は「タスクをこなす」、二流は「優先順位をつける」、では一流は?Photo: Adobe Stock

頑張らないって、どうすればいいの?

今日は「頑張らない方法」についてお話ししたいと思います。

何でもかんでも頑張りすぎて、「もう無理…」と限界を感じてしまう方、いらっしゃいませんか?

頑張りすぎの癖をなんとかしたいと思っても、「頑張るのをやめよう」と決意するだけでは、うまくいきません。

むしろ、それ自体がまた“頑張る”ことになってしまい、かえって苦しくなることもあります。

「全部頑張らない」は現実的じゃない

頑張らない方法というのは、「何もかも頑張らない」という意味ではありません。

重要なことにはしっかり力を注ぎ、それ以外のことは「まあ、いいか」と手放していく――このように、力の配分を考えることが大切なのです。

優先順位をつけましょう

そのためには、まず今やっていることに優先順位をつけましょう。

大事なものから取りかかり、もし時間やエネルギーが足りなかったら、優先順位の低いものは「やらなくてもいい」くらいの気持ちで大丈夫です。

特に「これは一番大事だ」と思うことを最初から把握しておけば、そこに全集中できます。たとえ他のことができなかったとしても、大きな問題にはなりません。

「1位だけでOK」の気持ちで

自分の中で「今、何を一番頑張るべきか」を明確にしましょう。1位、2位、3位くらいまでで十分です。

極端に言えば、1位だけやれていれば、それで大丈夫です。2位・3位が多少おろそかになっても、日常はなんとか回っていきます。

むしろ、問題なのは1位~10位まで全部を頑張ろうとすることです。

エネルギーは分散させない

やることが頭の中に10個もある状態で、それらをすべて「全力で頑張ろう」とすると、1つ1つにかけられるエネルギーは10分の1になってしまいます。

結果として、どれも中途半端になり、達成感も得られず、自己評価が下がります。

「もっと頑張らなきゃ」と思い、今度は20個のタスクをこなそうとする――すると、1つに使えるエネルギーは20分の1。ますますうまくいかなくなります。

意識に上げるのは「多くても3つまで」

この悪循環を防ぐには、頭の中で意識するタスクは多くても3つまでに絞ることです。そして、その中でも「1位」が最も重要です。

実は、人間のやるべきことの“8割”は、この1位に集中しています。あとの2割は2位・3位で分けて考えれば十分です。

上手に頑張らないために

自分の持てる時間とエネルギーには限りがあります。だからこそ、最初に「何を頑張るのか」を明確にして、そこに全力を注ぎましょう。

それ以外は「頑張らない」。そうやってメリハリをつけることで、結果的に物事がうまくいき、「頑張らなくても成果が出る」という実感を持てるようになります。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。