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医療現場における若手医師の働き方が問われている。なかでも、研修や研究とされてきた「自己研鑽」は、どこまでが学びで、どこからが労働なのか。この問いを起点に、専門職を育てる日本の仕組みを見つめ直す。※本稿は、教育心理学者の保坂 亨『「休むと迷惑」という呪縛 学校は休み方を教えない』(平凡社)の一部を抜粋・編集したものです。著者の了解を得て、
若手医師の過労自殺
その背景にあるもの
2022年5月、神戸市の甲南医療センター(以下、同センター)の高島晨伍医師が、長時間労働による精神障害のため自死しました(*1)。同年9月、遺族が西宮労働基準監督署に労務災害を申請し、翌2023年6月には認定されました。この認定まで9カ月というのも、電通・高橋まつり氏の6カ月未満同様、相当に早い認定と言えます。
さらに12月には、同センター理事長らが労働基準法違反の疑いで書類送検されています。
この事件をめぐっては、第三者委員会が設置されて調査が行われました。しかし、同センターがその報告書の非公表を求めたことなどに不信感を募らせた高島医師の両親は、2024年2月損害賠償を求めて大阪地方裁判所に提訴しました(2025年8月現在、係争中)。
*1 読売新聞オンライン2023年8月17日「過労自殺した若手医師、『限界です』両親へ遺書」、朝日新聞2023年8月19日「医師自殺報告書開示されず」、東京新聞2023年10月2日社説「医師の過労自殺命を守る働き方改革に」、朝日新聞2024年2月2日「神戸の26歳医師自殺、両親が病院側を提訴『長時間労働が原因』」、神戸新聞NEXT2024年4月22日「甲南医療センター若手医師の過労自殺巡る訴訟、地裁で口頭弁論」







