ミセス大森元貴のセリフに説得力がありすぎる…メイコ(原菜乃華)の夢と恋の「伴奏」で存在感【あんぱん第92回】『あんぱん』第92回より 写真提供:NHK

日本人の朝のはじまりに寄り添ってきた朝ドラこと連続テレビ小説。その歴史は1961年から64年間にも及びます。毎日、15分、泣いたり笑ったり憤ったり、ドラマの登場人物のエネルギーが朝ご飯のようになる。そんな朝ドラを毎週月曜から金曜までチェックし、当日の感想や情報をお届けします。朝ドラに関する著書を2冊上梓し、レビューを10年続けてきた著者による「見なくてもわかる、読んだらもっとドラマが見たくなる」そんな連載です。本日は、第92回(2025年8月5日放送)の「あんぱん」レビューです。(ライター 木俣 冬)

姉妹そろって「ご近所さん」、新たな生活がスタート

 昭和23年2月から2カ月後。ホーホケキョと鶯の鳴く季節。お休みの日、嵩(北村匠海)が朝寝坊していたら、のぶ(今田美桜)が「たまるかー」なお知らせを持ってきた。

 お知らせはふたつ。どっちが「たまるかー」か当てるクイズ形式にするのぶ。

 嵩は期待に違わず、まず外す。「たまるかー」でないお知らせは、蘭子(河合優実)とメイコ(原菜乃華)が東京に来るというものだった。これだって「たまるかー」じゃないのか。

「たまるかー」なお知らせは、嵩の漫画が入選したことだった。

 その漫画は闘牛士の4コマ。のぶは「嵩よくこんなおもしろいことを思いつくね」と目をキラキラさせる。嵩には、この反応がこよなく嬉しいようだ。幸せな時間。こういう時ののぶはすっかり少女時代に戻ったように無邪気に見える。

 そして、蘭子とメイコが上京してきた。

 最近、よく出てくる洒落たカフェーで待ち合わせ。列車で東京駅→銀座のカフェー→中目黒という行程だろうか。

 蘭子の勤務していた会社が東京に進出することになり、彼女は新しいことをしたくなって出てきた。それにメイコが便乗した格好だ。のぶが自宅の向かいの部屋を紹介し、ご近所さんになる。