面接でセリフのように回答する

面接のために準備を頑張って、面接で、面接官からの質問に対してセリフのように回答してしまう人は、「何を考えているかわからない」と落とされることがあります。

回答を丸暗記していると、どうしても話し方がセリフ調になりがちです。もし暗記した内容を自然に話せるのであれば、それはもはや俳優の領域ですよね。

面接官の立場になって考えてみましょう。初対面の就活生に質問をしたときに、返ってきた答えがセリフのようだったら、「この人の本当の姿が見えない」と感じませんか。そのため、回答をすべて暗記するのではなく、一つひとつの構成を簡単な塊として頭に置いておくイメージです。たとえば「強みは何ですか?」という質問に対して、次のように塊だけ押さえておくと良いでしょう。

結論:強みは決断力
理由:トレードオフの考え方を大切にしているから
具体例:時間とお金、どちらを取るか
追加:アニメの名言「何も捨てることができない人には、何も変えることはできない」

一方で、回答をすべて覚えようとすると次の文章をすべて覚える必要があります。あまりに難しいですよね?

私の強みは決断力にあります。常に何が必要で何が不要なのか決断することを大切にしています。私が決断力にこだわる理由は、何事もトレードオフだと考えているからです。何かを得るためには何かを失う必要があります。大学時代、私はアルバイトの時間を最小限に抑えて、趣味のアニメ鑑賞に時間を充てるようにしていました。時間に余裕のある大学生のうちに、体験への投資を優先しようと決断したのです。お金はありませんでしたが、アニメを通して感動だけでなく、多くの教えを得ることができました。ちなみに、先のトレードオフという考え方も、進撃の巨人というアニメでは「何も捨てることができない人には、何も変えることはできない」という言葉で表現されており、共感しました。社会人になっても決断を大切にして活躍致します。

回答をすべて覚えようとするのは大変ですが、回答の中で重要なポイントだけを塊として押さえておくことは比較的簡単です。

そもそも面接はスラスラ答える必要はありません。途中で止まっても良いし、言い間違いも問題ない。一気に全文を回答する必要もないので、たとえば結論と理由を話して、面接官から「具体的に何かエピソードはありますか?」と聞かれるのを待てば良いのです。台本をすべて覚える俳優になる必要はないので、肩の力を抜いて、挑んでくださいね。

(本記事は『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』からの抜粋記事です