こうしたアウトドア体験で意識してほしいのは、まず親自身が楽しむこと。

 アメリカのキャンプ用品メーカー、コールマンと東北大学の教授が、脳科学の観点からファミリーキャンプのメリットについて語っているYouTubeがあります。

 この中でも、「子どもの周りにいる大人の模倣が学びでは大切。その一番身近な大人が親になる。親が楽しくやっている姿を見せるのが重要」だという話が出てきます。

 キャンプインストラクターの資格を持っている私自身も、家族でキャンプをする教育効果として、非日常の自然の中で、日常生活を共にしている家族と過ごすのは心理的安全性が高いと感じています。

 子どもが普段できないことでも、キャンプでは「チャレンジしてみよう!」という気持ちが湧きやすいからです。

キャンプで育つ12の力は
ビジネスにも活かせる

 アウトドア製品の開発・製造・販売を展開する株式会社スノーピークという会社が、キャンプで身につく12の力と、その力を持つとどんな人が増えるのかについて紹介しています。

1 工夫して“解決する力”→ソリューション力の高い人が増える
2 大自然に“感謝する力”→自然を大切にする人が増える
3 人と“つながる力”→連携して共感できる人が増える
4 体験から“自分を知る力”→自分の能力を発揮できる人が増える
5 自然の脅威に“対応する力”→災害に強い人が増える
6 笑顔で生き抜く力→自己肯定感を持つ人が増える
7 実現に向けて助け合う力→手を差し伸べられる人が増える
8 人に“語る力”→自分を表現できる人が増える
9 価値を“創造する力”→クリエイティビティを発揮する人が増える
10 大切なものを“育てる力”→次世代のための成長を考えられる人が増える
11 生きるを“感じる力”→生きることの素晴らしさを知る人が増える
12 人の想いを“聞く力”→人の気持ちを大切にする人が増える

(出典:スノーピーク)

 デジタルありきの生活で自然や人と触れ合う機会が少ないと、なかなか身につかない人間らしい力が多く含まれていますよね。