スノーピークで取締役副社長執行役員を務める坂本宣さんに話を聞いたところ、「ビジネスに必要なものも、生きるのに必要なものも、すべてキャンプにある。1つのアクティビティでこれら全部を経験できるのはキャンプだけで、常に予定外のことが起きるので、それに対処して楽しむのがキャンプ」だとおっしゃっていました。
ボタン1つで便利に暮らせる生活に慣れきっていると、五感も麻痺してしまいます。五感はAIに真似できない人間だけの宝物ですから、ぜひ、感受性豊かな子どものうちにキャンプを体験させてあげましょう。
余談ですが、私が持っているキャンプインストラクターの資格は3日間で取得できます。最終日は刃物の扱い方や火の扱い方の実技もあり、急病人が出たときの対処法も習います。
自然災害が増えている昨今、いつ何が起きるかわかりませんから、家族を守るために親が取っておいて損はない資格です。
子どもにはどんどん失敗させて
親は陰からフォローするだけ
キャンプの楽しさを知らない子どもに、ただキャンプに行くと言っても何をするのかイメージが湧きにくいかもしれません。そのときは、子どもが興味を持ちそうなテーマを決めて、「おもしろそう!」とワクワクさせてあげるのがコツです。
カレーが好きなら「目指せ!カレーの達人キャンプ」、火に興味がありそうなら「焚き火の達人キャンプ」、工作が好きなら「テント張りと秘密基地作りの達人キャンプ」などいかがでしょうか。子どもの希望を聞いて相談して決めましょう。
キャンプ用品はレンタルもできますが、定期的にキャンプするなら買ったほうが安くつきます。
テント、チェア、テーブル、寝袋、ライト、クーラーボックスなどは非常用として常備してもいいでしょう。火起こし道具、調理道具、長靴や軍手など細かいもので必要なものもたくさんありますが、子どもにも考えさせて調べさせ、親子で話し合いながらリストアップしてください。