現代でもめちゃくちゃ参考になる!キャリアを切り開くスキルがすごかった「超有名画家」の名前写真はイメージです Photo:PIXTA

先行き不透明で不確実性の高い「VUCA」の時代においては、今の職場以外でも通用するスキルを磨きたいと誰しも思うもの。しかし、そのためにはどう行動したらいいのか。2万人以上を面接してきた元リクルートの採用責任者が「本当に欲しいキャリアをつかみとった人」がやってきたことを解説する。※本稿は、曽和利光『このままで大丈夫?「どこに行っても通用する人」になるために今できること』(日本実業出版社)の一部を抜粋・編集したものです。

専門スキルの背景には
必ず「ポータブルスキル」がある

 今働いている会社や、やっている仕事に関する「専門スキル」を磨くことも、決して無駄ではありません。1つの仕事で培った「専門スキル」は、一見、他の仕事には活かせそうにないと思えるかもしれませんが、これもやり方次第によっては十分応用が可能です。

 専門スキルとは、特定の領域で必要とされる高度な知識や技術のことを指します。具体例を挙げると、エンジニアにとってのプログラミングスキルや、弁護士や法務職における法律全般の知識、人事職における人事制度の運用や労働法の深い理解、経理職の会計・財務の知識などがそれに該当します。

 これらのスキルは、特定の分野で発揮されることで大きな価値を持ち、「その分野だけでしか通用しない」ように思えます。

 たしかに、専門スキル“そのもの”は似たような職種でないと直接的に活かすことは難しいように見えます。

 しかし、「どこに行っても通用する人」になるために重要なのは、その専門スキル自体よりも、その専門スキルの背景にある「思考力」「分析力」「問題解決能力」などのポータブルスキルです。