ちなみにアクエリアスとポカリスエットでは、飲むべきタイミングが違うことをご存じだろうか。

 TBSテレビ「Nスタ」によると、アクエリアスの主な成分はクエン酸やアミノ酸など。よって「筋肉のエネルギー補給」に向いており、激しい運動中や運動後などで摂取するシーンに適しているという。

 これに対して、ポカリスエットの主な成分は電解質や糖質など。よって「体のエネルギー補給」に向いており、長時間の作業や軽いジョギングなどで摂取するシーンが適しているそうだ。
 
 私が効果的だと感じる暑さ対策は、熱中症対策として厚生労働省も有効性を認めている「暑熱順化」だ。暑熱順化とは、簡単に言うと「暑さに体を慣らす」という原始的な方法なのだが、これが意外とあなどれない(その証拠に、私は毎年夏に強い)。

 私が実践している暑熱順化の方法は、「暑くても積極的に屋外に出る」というシンプルなものだ。つまりデリバリー配達員である私は「毎日定期的に働く」ことで、暑さへの耐性を獲得している。だからこそと言うべきか、私は7月や8月の猛暑日より、最高気温が30度を超え始めた6月中旬頃の方が、心も体も「シンドイ」と感じていた。

 ただし、暑熱順化を過信しすぎてはいけない。なぜなら人間の適応力には限界があるからだ。もはや異常気象としか言いようがない「暑くて長すぎる夏」を乗り切るため、暑さ対策グッズの力を借りるなど、昭和や平成の頃にはなかった「夏の新しい常識」を一人一人が模索していく必要がある。

長袖・長ズボン、ファン付きジャケット…
「酷暑向け着衣」に手をつけない理由

 私が「この暑さ対策は意味がない。むしろ逆効果だな」と感じているのは、直射日光を避ける目的での「長袖長ズボンの着用」だ。一見すると理にかなっていそうなこの暑さ対策は、例えばバイクに乗ったりラクダに乗ったり……自分自身が動かない場合にのみ効果があるもので、私のように自転車で動き回ると服の中に熱がこもり、逆に体力を奪ってしまう。