
成功をつかむには「この人の力になりたい」と思われる人物になることが大事だ。相手の心を開き、関係を次のステップへと進めるために、まず何をすべきなのか?D・カーネギーの歴史的名著『人を動かす』をベースに、著者が信頼関係の築き方を指南する。※本稿は、一木広治『人望という技術 カーネギーに学ぶ人に好かれる習慣』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。
周囲が「助けたい」と
思うのはどんな人か?
私は、今まで実に多くの人に助けられてきました。なぜ、その多くの人たちは、私に協力してくれたのだろう、と振り返ってみました。
カーネギーも繰り返し説いているように、優れたロジックや正論よりも、「この人のためなら」「この人となら」という感情のほうがはるかに強く人の心を動かします。
多くの場合、人は「相手が困っているから」助けるのではありません。「助けたいと思える相手だから」手を差し伸べたくなるのです。これは、カーネギーの3大原則のひとつ、「相手の『やりたい気持ち』を引き出す」にも通じます。

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では、周囲が「助けたくなる人」とは、どんな人でしょうか?
その鍵こそ、私は「コンセプト」にある、と考えています。