自分で言うのはとても恥ずかしいのですが、サルミアッキとの受験勉強が自分なりにシスを発揮した時かもしれません。

日本とフィンランドに
共通する「静けさ」と「間」
日本人とフィンランド人には共通点がたくさんあります。
例えば、時間も約束も守る。少し真面目で謙虚でシャイ。季節感を大切にしていて、サウナやお風呂文化が昔からあって、知らない人とでも裸の付き合いができてしまう。そして会話の中に長めの「間」が訪れても気まずさを感じない。
実は多くの国、例えば北米やヨーロッパ諸国の会話においては、スモールトークや中身があまりない雑談が長く続くことがあります。フィンランド人はスモールトークにはあまり慣れていないので、受け答えに困ります。
以前ショートホームステイを経験したイギリスやスペインでは、相手との会話中に一瞬でも無言になると気まずいと焦る人もいました。しかしフィンランドでは、話したいことがなければ静かにしていても問題はありません。この点では日本人と一緒にいるととても気が楽です。
学生時代に留学先を検討していた時、最初はフランスに留学しようとしていたのですが母から、「シャイなラウラにはフランスより日本のほうがいいんじゃない?」とアドバイスを受けたことが日本に留学を決めた理由のひとつでした。母は行ったこともない日本になぜか親近感を感じていたようです。
日本では何もない余白や間、静かな瞬間にこそ美を感じる文化がありますし、日本人と一緒にいれば何も話さなくても心地いい。毎日のことなので、小さなことに思えても、実はとても大事なことです。
しかも、物理的な間の取り方も似ています。電車の中で席に空きがある時は、なるべく隣に座らない、列に並ぶ時は前後の人とある程度の距離を保つ、挨拶はハグとキスはNG(最近では知っている人同士でのハグは普通になりつつあります)。