仕事を任せるメリット2
自分のマネジメント力が付く
仕事を部下に任せるには、任せるために必要なスキルを身に付けなければなりません。そのために、人材育成に関する本を読んだり、セミナーに参加したりして、ノウハウや情報を得ることになります。結果としてマネジメント力が強化され、リーダーとしての成長が促進します。
任せることができれば、「自分は人材マネジメントが上手くできている」という感覚が持てます。これは、カナダの心理学者アルバート・バンデューラが提唱した「自己効力感(self-efficacy)」が高まることにつながります。
「自分ならできる」「きっと上手くいく」と思えることは、現場を率いるリーダーには必要な心理面での要素です。
仕事を任せるメリット3
部下が成長する
部下が得意な仕事を任せれば、無理なく業務を完了させることができ、安心して任せることができます。正確さ、スピードを重視し、生産性を高めることを追求するのであれば、最も効率のよい仕事の任せ方です。部下としても、業務を進めていくうえでつまずくこともありません。
ただ、安心安全に任せることができる半面、部下の弱みの克服や成長促進にはつながりません。任せることで部下の成長を促すには、“無理なくできる”ではなく、少し背伸びをすればできる業務を任せていきましょう。
このとき、リーダーはもちろん、周りのスタッフからもサポートを得られることがあらかじめ分かれば、過度なストレスを感じることなく、任せられた仕事に取り組めます。結果として、部下の成長の促進が見込めます。
仕事を任せるメリット4
離職防止につながる
これを読んでいるあなたも、上司から、単純な作業や雑用ではなく重要な仕事や責任の伴う任務を任せられたときに、「期待されている」「頼りにされている」と感じた経験がおありでしょう。
期待されていると感じれば、部下はそれに応えようと行動し懸命に努力します。これは、心理学用語で〈ピグマリオン効果〉と呼ばれています。