「あなたのターニングポイントは?」
中高年の転職で採用側が知りたいこと
その質問とは、「あなたのターニングポイントを教えてください」、あるいは「今までの仕事で最も手応えのあった成果は何ですか」です。その人が活躍していることを大前提として、採用面接の場でも、キャリアコンサルタントとの面談でも、我々はよくこれらの質問を投げかけます。
ターニングポイントとなる出来事や乗り越えた困難は、40代の実績あるビジネスパーソンなら誰でも持っているでしょう。そのとき、どんな答えをするか。
「30代半ばで子会社に左遷されたが、業績不振の会社を立て直した」
「大企業からスタートアップに転職し、新しい事業を一から作った」
逆境に直面したがそれを跳ね返して復活したり、自ら変化を起こして大きな成果を出したり、いろいろな話が出てきます。それが最近の話なら、「この人はチャレンジを続けているので、まだまだ成長していく可能性が高い」と考えられます。
一方、中には40代になっても自分のターニングポイントとして入社2、3年目の出来事だけを出す人がかなりいます。
確かにその時期は学生から社会人になり否応なくパラダイム転換が起こされ、さまざまな面で刺激を受けるのは間違いありませんが、「自分がこれはやり切って成果を出したと思える仕事」として若い時代の話しか出てこないと、我々としては落胆してしまいます。
毎年更新するのは無理だとしても、やはりターニングポイントとなる何かは20代だけでなく、30代にも40代にもあってほしい。
別の言い方をすれば、自分のターニングポイントや最も手応えのあった成果を質問されて「昔話」しか出てこない人は、あまり自分を成長させるようなチャレンジをしていないのではないか、という懸念が生じるわけです。
大企業で働く人ほどハマる
「管理職の罠」とは
自分のターニングポイントとして昔話しか出てこない人は、実は大企業出身者によく見かけます。