というのが新世代MINIをベースにしたJCWのファーストインプレッション。JCWらしいヤンチャ感はしっかり投入されている。

 現地にはジョン・クーパー氏の孫チャーリー・クーパー氏も参加しJCWアンバサダーとして対応してくれた。彼は英国人ぽいジェントルさとヤンチャさがJCWを地でいっているといった印象だった。クルマ同様魅力的な人物であったことを最後に付け加えておこう。

コンバーチブル

コンバーチブル JCW
鮮烈な走りと高いファッション性。とにかく気持ちいい

 このクルマのパワーソースは2L直4ターボで231psを発揮する。ギアボックスは7速ステップトロニック、駆動方式はFWDだ。スタンダードモデルのクーパーSが204psだから27psのアップとなる。で、その走りはJCWの王道。アクセルに対するクイックなレスポンスをはじめ、ハンドリング、足回りのセッティングはすべてスポーティそのもの。なので、乗り心地は正直硬い。スペースのないリアシートはそもそも荷物置き場だが、もしゲストを乗せるのであれば要注意だ。細かいピッチングばかりか突き上げもあるので、酔ってしまうかもしれない。とくに、屋根を閉めて走っているとそのあたりは顕著に現れる。最近のコンバーチブルはどれもそうだが、開けた状態をデフォルトとするため、屋根を閉めると予想以上に剛性が上がってしまう。入力の逃げ場がなくなってしまうことがある。もちろん、それはスポーティな走りを再現するのにポジティブな要素だが、同乗者には厳しかったりするので気をつけたい部分である。

 それはともかく、コンバーチブルはJCWであっても“魅せるクルマ”であることは変わらない。なので、ボディカラー、インテリアカラー、アクセントなど凝ったセレクトをすると楽しいだろう。あえてJCWらしくないコーディネートで仕上がるのはオシャレだ。スタンダードモデルのコンバーチブルと見せかけてのJCWというのはかなりの高等テクニック。それがコンバーチブルならではの特権となる。

コンバーチブル
コンバーチブル

(CAR and DRIVER編集部 報告/九島辰也 写真/MINI)

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