SUVながら車高は低く、デザインもスッキリ
それではクルマに乗り込んでみよう。
いつものようにAD高橋氏からキーを受け取り、まずはクルマの周りをグルリと一周。
パッと見の第一印象は、写真よりずっと低い。SUVの体裁を保ちながらも、しっかり腰の据わったプロポーションだ。前後のオーバーハングは短く、ホイールベースの長さが際立つ。


面の造りは派手なキャラクターラインに頼らず、ショルダー部からドア、リアフェンダーへと光が滑る“面精度で勝負”型。中国では派手で押し出しの強いデザインが人気と聞くが、そうした“中国車あるある”の過剰な加飾は見受けられず、バンパーの意匠もエアロ感を主張し過ぎることなくすっきりしている。
フロントは開口を抑えた典型的な“EV顔”。そこに細長いデイライトが通り、目つきはそれなりに鋭くなっている。リアは流行の一文字テールで、テールゲートの間口は意外と狭い。剛性を考えてのことだろう。
ホイールアーチの黒樹脂は“薄め”で控えめ。このあたりのさじ加減が昨今のBYDの流儀なのだろう。中国向けのルイ・ヴィトンやグッチも、最近はデカデカとブランド名を誇示するのを控えている。