ペプシコーラ、ケンタッキーフライドチキン、ピザハットを次々と再建し、「フォーチュン」や「ハーバード・ビジネス・レビュー」が選ぶ世界トップリーダーである伝説のCEOデヴィッド・ノヴァクが、成功者100人から得た知見を『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』にまとめている。本記事では、その一部を抜粋・編集し、「成功し続ける人になる秘訣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

マジックテープの誕生秘話
「新しいアイデアが思いつかない……」
「似たようなアイデアばかりがでてくる」
そういった悩みを持ったことはありませんか?
実は、新しいアイデアは、ゼロから生まれるとは限りません。
たとえば、スイスの技術者ジョルジュ・デ・メストラルは、散歩から帰宅したとき、自分と犬にびっしりとくっついたオナモミの実を見て、着想を得て、「マジックテープ」を発明しました。
自然界の仕組みを模倣したことで、生活を変える実用品が誕生したのです。
無意識に生まれる「普遍のパターン」
意識的な模倣だけではなく、無意識のパターン思考から生まれるものもあります。
たとえば、数学者が偉大な作曲家の作品を分析したところ、リズムや音の進行に幾何学的な規則性が隠れていることが分かりました。
作曲家は意図的に規則性を作ったわけではありません。
数学のことなど考えず、純粋に音楽をつくっているのにもかかわらず、偉大な作曲家たちがつくる曲には数学的なパターンが見られるのです。
ゴッホの渦の分析結果
芸術作品の中にも、自然のパターンは息づいています。
フィンセント・ファン・ゴッホが晩年に描いた夜空には、星や雲が渦を巻くように表現されています。
これを現代の物理学者が分析したところ、その渦のパターンは自然界の乱流とほぼ同じであることが分かりました。
つまり、ゴッホの筆致には、自然界と共鳴する「普遍の構造」が無意識に刻まれていたのです。
パターンを見抜く力が未来を拓く
自然や芸術に潜むパターンは、時代を超えて人類の創造を支えてきました。
私たちも日常の中で、偶然出会う仕組みや形に注意を向けることで、新しい発想や解決策を得られるかもしれません。
(この記事は『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』をもとに、一部抜粋・編集し作成しました。)