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飲食業界といえば、人材が定着しにくい厳しい世界。にもかかわらず、あるラーメン店は人材定着率85%という驚異的な数字を実現している。その成功の裏には、独自の採用戦略があった。なぜ多くの仲間が集まり、長く働き続けるのか。その秘密に迫る。※本稿は、生田悟志『すごい!ラーメン凪の仕組みと人づくり――全世界100店舗!売上10倍!社員定着率85%!』(あさ出版)の一部を抜粋・編集したものです。
授業員の離職率が高いと
肝心のラーメンが磨けない!
「帝国データバンク」の調査結果によると、飲食店の多くが人手不足で頭を悩ませていることがわかります。
・「正社員の不足」を感じている飲食店……61.3%(全業種平均51.4%)
・「非正社員(アルバイト・パート)の不足」を感じている飲食店……85.2%(業種別で唯一8割超え/全業種平均30.7%)
正社員不足も非正社員不足も全業種平均を上回り、飲食店の就業者数がコロナ前まで回復していない状態が続いています。
飲食店は、コロナ前から慢性的な人手不足に悩まされていて、コロナ禍を経て、より一層人材確保が難しくなりました。
コロナ禍の営業規制や休業により、アルバイトの解雇、またはシフトを減らさざるを得ず、営業再開後も人員が戻って来ていないのが現状です。
また飲食店は、特に「離職率の高さ(定着率の低さ)」が浮き彫りになっています。
厚生労働省は、平成31年3月に卒業した新規学卒就職者の離職状況を公表しています。就職後3年以内の離職率は、全体平均「新規高卒就職者……35.9%」「新規大学卒就職者……31.5%」に対し、宿泊業・飲食サービス業は、
・新規高卒就職者……60.6%
・新規大学卒就職者……49.7%
で、全業種のなかで最も離職率の高い業界です。







