
阿部寛主演の映画『俺ではない炎上』が公開中だ。公開前に仕掛けられた「炎上体験サイト」がバズり、一部で話題になった。炎上をエンタメとして消費してしまう現代人の姿を映し出す本作のリアル。そしてタイトルの真の意味とは。(フリーライター 鎌田和歌)
「炎上」を体験できるサイトが
公開前に大バズり
※記事内で映画のストーリーに触れている部分があります。
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 』や『国宝』『8番出口』など邦画のメガヒットや話題作が続いた2025年、インターネット上での宣伝企画が当たったことで言えば『俺ではない炎上』が挙げられるのではないか。
9月26日から全国公開が始まっている同作だが、プロモーションの一環として公開の1週間ほど前から擬似的に炎上を体験できるサイトが公開され、話題になっていた。
ユーザーが何気ない日常の一コマを画像付きでアップすると、みるみるうちに「クソリプ」まみれとなり、大拡散の上に大炎上。家族や友人から「あんた何やったの?」「大丈夫か?」「お父さんも会社で白い目でみられてるって!」などとメッセージが届く上に、まとめサイトが露悪的なタイトルで「炎上解説」を行うまでがワンセットである。
ネットでの炎上がリアルの人間関係にも及び、さらにまとめサイトで再拡散されてボコボコにされる現代の炎上をリアルに追体験できるのだった。
体験したユーザーたちからは「泣いた」「おもろすぎるww」「アイスの写真載せただけで環境に配慮しろ!って叩かれたw」「うちの死んだ猫を思い出すので配慮してくださいって言われてワロタ」などの感想が見られる。