最近ではスーパーなどでサイズ表記がない、あるいはフリーサイズという表記の卵も売られています。こちらはSS~MSくらいの大きさの卵がバラバラに入っていますが、選別工程を省き、安価に生産されたもの。値段は魅力的ですが、味や鮮度が安定しない卵が多いので注意しましょう。
普段使いするのであればどのサイズがいいのでしょうか?ぼくが選ぶのは『M』。なぜなら〈卵黄の比率が最も大きいから〉です。
「卵の大きさは違っても、黄身のサイズは一緒」
という説を聞いたことはありませんか?この説は半分正しく、半分間違いです。
卵のサイズが大きくなると当然、卵黄も大きくなりますし、卵白の量も増えます。SSとMの卵を割って比べてみれば卵黄の大きさがまったく違うことがすぐにわかります。
ただ、卵黄の増加率は卵白よりも低いのはたしか。例えばLとLLでは卵白は増えますが、黄身の大きさはほとんど変わりません。そのため「黄身のサイズは変わらない」という誤った説が広まったのです。
卵の味は〈卵黄〉と〈卵白〉のバランスで決まります。卵かけごはんにせよ、オムレツにせよ、黄身が多いほうが色もきれいですし、味も濃くなります。そして、最も黄身が多く、白身が少ないサイズがMなのです(ちなみにL以上になると卵白の量が増えるので、卵白の力でふくらませるお菓子づくりなどではLが推奨されます)。
冷蔵庫の野菜室に
卵を入れるのはNG!?
卵の品質を維持するには低温が原則なので、購入した卵はできれば包装のまま、冷蔵庫のあまり冷たくない場所(例えば冷蔵室の上の棚)にしまいます。
ときどき、スーパーで常温の棚に並べられていることがあるのは、温度変化によって結露すると、品質が劣化したり、細菌汚染が広がる可能性があるからで、家庭では冷蔵庫に保存するのがベスト。
また、卵は振動に弱いという特徴があります。振動を与えると殻が割れたり、卵黄膜が破れやすくなったり、白身が水っぽくなるので、安定した場所にしまいましょう。
昔の冷蔵庫はドアポケットに卵を保存するケースがついていましたが、現在、販売されている冷蔵庫は上部に卵置き場があることが増えました。卵は振動に弱いという事実が周知されたからでしょう。







