キャンペーンで付与されるポイントは期間限定ポイントが多いので、利用期限が迫ると無駄にしたくないためにさほど欲しくないものを買ってしまうこともある。そんな使い方をするくらいなら、将来もっと値が上がるかもしれない金アクセを買うほうが賢明ではないか。
ただし、購入の際に確認しておきたいのが「重さ」だ。金価格上昇を受け、アクセサリー制作でも金の使用量を減らしつつ、いかに豪華に見せるかという工夫が凝らされている。細い金をより合わせてボリュームを出したり、表側は金だが内部は空洞になっている「中空」だったり、指輪なら指にはめる環の部分を細くしたり。
金の使用量が少ないほど、重さは軽くなる。重さは価格と連動しているので、売値が手ごろな金ネックレスの「重さ」表示を見ると、やはり1グラム程度と軽いのだ。見た目の印象だけで選ばないことも大事だろう。
貴族たちの宝飾品も?
アンティーク・ジュエリーの価値
先に中古品の話をしたが、100年以上も前に作られたアンティーク・ジュエリーやウォッチにも金が使われている。100年前と聞くと貴族が身に着けていた豪華絢爛な宝飾品を思い浮かべるかもしれないが、そんな品は博物館行きで、数も限られている。
歴史を見れば19世紀後半には中産階級がどんどん豊かになり、消費の主役に躍り出た。そのためアンティークショップに並ぶジュエリーは、「貴族階級ではない女性たちに買ってもらうために量産して売られたもの」も多いのだ。価格を抑えるため金の量を減らす工夫をこらしたのは当時も同じで、英国ヴィクトリア時代には金の含有量が少ないK12やK9が当たり前になった。
金としての価値は高くはないが、それでも海外ではアンティーク・ジュエリーから金部分だけを外して売ってしまうケースが増えたとか……。
アンティークを扱う業者は、仕入れも販売も個人で行っている小規模なところが多い。売り物のジュエリーを指して、コロナ前に仕入れたこの品を同じ金額ではもう買えません、金が高くて……と説明を受けることはしょっちゅうだ。
もちろん、100年以上前の品だからそれなりの金額はする。しかし、販売価格はあくまでアンティーク製品としての価値で、昔仕入れた品に金高騰分のプレミアを乗せている店は見たことがない。もし、アンティークに興味があり、資産として買ってみたいと思うなら、金を割安に買える方法に加えていいかもしれない。
ただし、海外の古い品には金の刻印がなかったり、刻印が信頼できない場合もあるので、あくまで自己責任でお願いいたします。