つまり、なにごとも最初と最後が肝心だというわけです。
人間は多かれ少なかれ
ステレオタイプで判断しがち
「あの人は関西人だから、笑わせるのが好きだろう」
「女性は細かいことにうるさいから注意しろ」
「彼はB型だから、マイペースな性格だな」
このように私たちがよくしがちな「ステレオタイプ(先入観、思い込み)」に基づいた判断も、代表性ヒューリスティックのひとつです。
ただ、「彼はステレオタイプなんだ」といった場合、決していい意味には使われません。パターン化した思考の持ち主、固定観念にとらわれやすい人、といったニュアンスが込められています。
実際、関西人だからといって笑いの好きな人ばかりでも、性別で性格が異なるわけでもありません。血液型性格分類については以前から信憑性に疑問が呈されています。
ゆえに判断を誤ることも多いのですが、それでも人は多かれ少なかれステレオタイプで判断したがるものです。
現実に私たちはふだんステレオタイプをひとつの拠り所として、「あの人はたぶんこうだろう」「こういう場合はきっとこうなる」と判断しながら生活しています。
善し悪しは別として、私たちはそういう傾向をもっている。人間とはそういうものであると知ることもまた、行動経済学においては重要なポイントです。
銀行の信用をつくるのは
行員の身だしなみ
銀行員と聞いただけで「マジメそうな人」をイメージしますが、これは私たちが先入観でものごとを判断しているからです。
では、なぜそうしたイメージがつくられたかといえば、銀行という業種の特性が影響しています。
メーカーのように自社製品をもたず、消費者に利便性や快適さを提供するサービス業とも異なる銀行は、モノやサービスによって信用を獲得することができません。そこで重視したのが「見た目」です。
昔から銀行の本店といえば、東京や大阪の一等地に重厚なビルを構え、そこで働く行員たちは、きちんとした身なりと折り目正しい立ち居ふるまいが求められてきました。







