1990年に梅小路貨物駅が東海道線側に集約されると、京都市は平安遷都1200年事業として、広大な跡地に「梅小路公園」を整備し、1995年に開園した。その後、2008年にオリックス不動産が水族館、2009年にJR西日本が鉄道博物館の整備構想を発表したことで、「再整備事業」が始動した。
2012年に京都水族館、2015年に京都鉄博、2019年に梅小路京都西駅が開業し、現在の形となった。近年は周辺にホテルが相次いで開業し、存在感を増している。驚いたのは、京都鉄博で外国人旅行者を多く見かけたことだ。確かに「SHINKANSEN」を見たい人はいるだろう。
そんな梅小路に9月20日、新たに不思議な施設が誕生した。それが2016年に廃線となった山陰本線と東海道本線の短絡線跡地「梅小路ハイライン」にオープンした「KYOTO DINER&CAFE FUTURE TRAIN」(冒頭写真)だ。
店舗に使用するのは
実物の特急型車両「683系」
目を引くのは何といっても紅梅色(ピンク色)に塗られた特急型車両「683系」、実物の先頭車両を高架上に吊り上げて飲食店を作ってしまったのだ。同店はランチ(午前11時~午後4時)とディナー(午後5時~午後11時)の営業だが、メインはバーも兼ねる夜営業。夜のスポットが少ない京都の新名所となることを目指した。

せっかく京都を訪れたのだから、異色の施設を見てみたい。「FUTURE TRAIN」のサービスを体験し、運営会社ダイヤモンドダイニングブランドサポート部の佐々木さやかさんに話を聞いた。