「中間管理職の悩みが消えた」
「ハラスメントに配慮して働けるようになった」

そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』『パーフェクトな意思決定』シリーズ四部作だ。これまで4500社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「数字に強くなれる」「仕組みで解決できる」という思考法を授ける本シリーズは、さまざまな企業・業界・個人から圧倒的な支持を集めている。この連載では、全ビジネスパーソンに必須の「リーダーシップ」のあり方について指南する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

35歳で出世レースから明らかに外れていく人の特徴・ワースト3Photo: Adobe Stock

出世レースから明らかに外れていく人

 35歳という年齢は、多くのビジネスパーソンにとってキャリアの分岐点です。

 このタイミングで、リーダーとしての資質を見極められ、管理職候補に選ばれるか、プレイヤーのままで終わるかが分かれます

 ここでは、35歳で「出世レースから外れる人」に共通する特徴・ワースト3を紹介します。

ワースト3:「わかってる風」だけど、実行力が伴っていない

 会議での発言や理屈は立派なのに、実務が伴っていない人。
 こうした人は、社内では「わかってる風な人」と揶揄されがちです。

 とくに35歳を過ぎると、「話す力」以上に「動かす力」が見られます
 部下に指示を出しても、その結果を引き取る覚悟がないと、「この人は信用できない」と判断されます。

ワースト2:「調整屋」にはなれても「意思決定者」にはなれない

 周囲と丁寧に調整できる人材は重宝されますが、それだけでは出世できません。

 なぜなら、調整は「誰かの決定」に従って行うもの
 本当に必要とされるのは、利害の衝突を整理し、意思を示せる人です。

 35歳以降に求められるのは、責任を伴う判断ができるかどうか
「誰の顔色も伺いながら、曖昧な結論しか出さない人」は、いつまでも補佐役にとどまってしまいます。

ワースト1:「言われたこと」を完璧にこなすことに満足している

 一見まじめで優秀そうに見えるタイプです。

「自分の役割をきっちり果たす」ことに全力を注ぎますが、自発性や提案力が欠如しています

 上司にとっては、「便利だけど、手放せない」という存在になり、結果的に次の役職に推薦されにくくなります。

 重要なのは、自分の判断でリスクを取り、改善策を提案する力です
 マネジメント層は、与えられた枠の中で動くだけの人を求めていません。

35歳以降は「次に任せられる人かどうか」で見られている

 出世を決めるのは、スキルや知識の差ではありません。

自分が安心して仕事を任せられるかどうか」。その信頼の有無がすべてです。

 そして信頼は、行動と意思決定の積み重ねでしか得られません。
 35歳からの仕事は、「何をやったか」より「どう判断し、どう動いたか」で評価されます。

 リーダーは仮面をかぶりましょう。
 自信がなくても、迷っていても、チームのために「意思を示す仮面」をかぶるべき瞬間があるのです。

(本稿は、リーダーの仮面の著者・安藤広大氏が書き下ろしたものです)

安藤広大(あんどう・こうだい)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4500社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計178万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。