「中間管理職の悩みが消えた」
「ハラスメントに配慮して働けるようになった」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』『パーフェクトな意思決定』シリーズ四部作だ。これまで4500社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「数字に強くなれる」「仕組みで解決できる」という思考法を授ける本シリーズは、さまざまな企業・業界・個人から圧倒的な支持を集めている。この連載では、全ビジネスパーソンに必須の「リーダーシップ」のあり方について指南する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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まず、「今の自分」を正確に把握する
45歳までに課長になっていないということは、「成果が出ていない」「評価されていない」ことに加えて、「マネジメント資質を見込まれていない」というシビアな現実があります。
この時点でのキャリアは、「これから上を目指す」よりも「会社における役割の再定義」に重きを置くべきです。
いったん冷静に、組織内で自分がどう見られているのか、どういう期待値なのかを客観視する必要があります。
無理な昇進志向は逆効果
この段階で、「自分もまだ出世できるはずだ」と焦ってマネジメント志向を前面に出すと、かえって評価を下げてしまうことがあります。
周囲からは「今さら?」と見られ、痛々しい印象すら与えかねません。
出世競争ではなく「専門職」「後輩育成」「現場支援」といった、組織にとって必要不可欠な「別軸の価値」を発揮することが賢明です。
「実働力」「安定感」「調整力」を武器にする
45歳という年齢は、現場の中核として「成果より安定」「先導より支援」に軸足を置いた方が組織にとってもプラスに働きます。
突発対応、後輩のメンタリング、リスク調整、そういった黒子役としての信頼感を築くことが、生き残り戦略として極めて重要です。
無理に目立とうとせず、地味な仕事に価値を見出せる人は、結果的に「いなくてはならない人」になれるのです。
キャリアの正解は、年齢ではなく「立ち位置の戦略」で決まります。
無理に課長を目指すのではなく、自分だけの居場所と役割を再設計しましょう。
(本稿は、『リーダーの仮面』の著者・安藤広大氏が書き下ろしたものです)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4500社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計178万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。










