『200字からの伝わる文章料理法―朝日新聞記者のうまい文章術』(真田正明、さくら舎)
そして「今日、3つの革新的な新製品を発表します」と話します。「1つ目、ワイドスクリーンでタッチ操作できるiPod」。ここで拍手と歓声がわきます。
「二つ目、革命的な携帯電話」。さらに大きな歓声。
「3つ目、画期的なインターネット通信機器」。
ここで会場には「あれ、なんのこと?」と、ちょっと戸惑ったような空気が流れます。ジョブズはたたみかけるように「1つ目……」「2つ目……」「3つ目……」とさらに三度繰り返します。会場には笑いと拍手が広がります。
「わかりましたか?ばらばらの3つの機器ではなく1つの機器なのです」と種明かしをします。そして、それまでのような数字のボタンがない、タッチパネル式のiPhoneを紹介するという仕掛けでした。
要点を整理すれば
人の心を動かせる
3つに整理することは、いろんな場面で使えます。新商品の売りこみ方は、スティーブ・ジョブズが行った通りです。
プレゼン資料をつくるとき、パワーポイントの項目を3つずつにしてみましょう。企画を紹介するときも「この提案の3つの利点は」で始めるといいですね。履歴書の自己PRも「私の長所は(1)(2)(3)」と3つにすると伝わりやすいでしょう。
「御社に入れば、この3点で貢献できます」というのもよさそうです。







