今回の販売提携についての概要です。イオンではBYDのディーラーと連携して店舗内に実車を展示し、来店客に購入を促す計画です。そして独自の値引きやポイント還元などを用意して実質200万円前後から購入できるようにするといいます。
私もBYDを1台所有しています。小型車のドルフィンです。販売価格は約299万円で、一番大衆的なタイプの車です。これが今のところ日本では一番手ごろな価格の車なので、イオンが想定する200万円前後はこの車種を指すとみられます。
今年、BYDジャパンは年内に全国100店舗の販売店を展開する目標をたてていたのですが、直近では63店舗にとどまっていました。このペースだと目標は未達になるかと思っていたところ、今回の発表で年内100店舗が見えてきた形です。
日本のディーラーの出資母体は、私が使っているBYD池袋の場合は自動車販売大手のネクステージ、神奈川や愛知などでは総合商社の双日オートグループが出資母体になっているなど、基本的には自動車に詳しい会社が運営母体になっています。
イオンの場合はそれらのディーラーとは違い、車の販売や整備の経験が浅いわけですから、役割としてはイオンがショールーム的役割を担ったうえで販売までを担当し、連携する各地域のディーラーは販売後の点検修理などのアフターサービスを担当するような役割分担が必要でしょう。
イオンの強みとしては圧倒的な数の見込み客が毎日訪れることです。家族で買い物に来たような場合で、お父さんがちょっと暇を持て余しているようなシチュエーションで、興味本位でちょっとBYDを触ってみようかなどというケースから販売機会が始まりそうに感じます。
イオンのもうひとつの強みは、大型のイオンモールを中心にEVの充電施設が充実していることです。考え方としてEVの販売後は、顧客に来店のたびに充電をしてもらって一石二鳥の効果を得たいと考えているでしょう。
ただ、私が調べた限りでいうと、このような仮説がほぼ否定されました。







