「ねるねるねるねで薬飲ませる」が思わぬ開発につながった
――そもそも不思議な商品ですけど、どういう出自なんですか?
“渡辺のジュースの素”という粉末飲料があったんです。今は清涼飲料水が普及していますが、当時は甘いものを飲もうとすると、粉末飲料も当たり前で大きな事業だったんでしょうね。この粉末飲料の技術を使って子どもが遊ぶようなお菓子がねるねるねるねの前身のものも含めていくつかできたそうです。
我々が作ってるのは結局、粉なんですけれども、粉の組み合わせでできることって無限なんですよね。
使うのは粉とお家の水道水。一度、牛乳を使う商品も出したんですけど、販売はかんばしくはなかったですね。一方、電子レンジを使う種類も増えてきて表現できるものも増えてきた。レンジを使うと本物に近いというか本物のグミができるので、味もおいしくなりましたね。
――粉と水とレンジでなんでもできるんですか?
そう思いますよ。ねるねるねるねのようなふわふわしたものから、スライムみたいなとろんとしたもの、本物のグミもできるし伸ばすと60cmぐらいのひものグミもできるんです。
『ポッピンクッキン ハンバーガーやさん』はすごいですよ。パン生地にかなり近いようなボソッとした食感もできますし、中の肉は味はもちろん食感もけっこうハンバーグの肉肉しさがあるんです。チーズもケチャップも粉。ポテトもコーラも粉で全部粉からできてるんです。
──全部粉でハンバーガー屋(笑)。魔法のようですね!
ケーキ(『なりきりパティシエ』などいくつかある)もそうですね。スポンジ、クリーム……『ポッピンクッキン たのしいアイスやさん』も食べるとひんやりします。イメージしにくいと思いますけど、粉の表現は、今やかなり増えてます。
技術を応用するという意味ではこの『おくすりパクッとねるねる』。2023年に日経優秀製品・サービス賞「最優秀賞」というのもいただいたんですが、これは服薬の補助食品で、ねるねるねるねでお薬を飲もうというものです。オブラートだと飲まないお子さんにも、ねるねるねるねが味のマスキングになって、薬の苦みが抑えられるんです。

実は国立成育医療研究センターという大きな小児科の病院の方から、入院してるお子さんにねるねるねるねで薬飲ませてるとうかがいまして、そこから共同研究という形で商品になったんです。
「初めて子どもが喜んで薬を飲みました」と多くの方から感謝の言葉をいただいて、粉の技術が進化してお菓子を超えて医療現場のニーズに応えられたんです。
――『ねるねるねるね』がこれほど進化しているとは驚きました。ありがとうございました。
※「知育菓子」は、クラシエの登録商標です。
魔女が作るあやしいお菓子、そんなイメージだったねる『ねるねるねるね』は、今やスーパーでコーナーを占めるまでに。それも粉と水の表現力が上がり、色々な商品ができるようになっているから……ということでした。私もハンバーガー作ってみましたが、その再現力に驚きますよ!
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クラシエ株式会社マーケティング室部長→クラシエ株式会社マーケティング室菓子部長
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「現在で23〜24種、年間だと30種類以上出ます」→「現在で23種、地域限定も合わせると27種類も出ています」
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「今は27、28歳の方ですよね」→「今は30、31歳の方ですよね」
(2025年11月14日 15:55 ダイヤモンド・ライフ編集部)







