第10位から第8位~歴史ある名門校が並ぶ

 ここからは、第10位から順番に見ていこう。

【第10位 大阪桐蔭高(大阪府):48人+今年3人指名】

 3年前、名門・早実(11位)をかわしてベストテン入りを果たした後も、着実にプロ入りが続いている。昨年は育成指名1人だけだったが、今年は森陽樹(オリックス2巡目)、繁永晟(楽天3巡目)、花田旭(中日6巡目)と3人が指名された。

 早実が高校野球草創期からの名門であり、80年以上かけて実績を積み上げてきたのに対し、大阪桐蔭高の創立は1988年。初めて卒業生を出したのは1991年で、わずか34年で10位に入っている。さらに今年の3人がプロ入りすれば9位に上がる見込みだ。

 その高校球界での立ち位置はかつてのPL学園高に近く、ただプロ入りが多いだけではなく、藤浪晋太郎(DeNA)、森友哉(オリックス)、藤原恭大(ロッテ)、根尾昂(中日)、松尾汐恩(DeNA)など1巡目指名が多いのが特徴。来年以降もアマ球界には多くの指名候補がおり、さらに上位に進出するのは時間の問題。

【第9位 松山商(愛媛県):49人】

 9位の松山商は、甲子園大会が始まる以前の明治時代から続く名門校。プロ野球草創期に、景浦将(阪神)など数々の名選手を送り込んだ。以後も多くの選手が活躍したが、平成以降の全国的な商業高校衰退の波を受け、2001年夏を最後に甲子園には出場していない。

 プロ入りも、2005年の梅田浩(創価大、巨人8巡目)を最後に指名がなく現役選手はゼロ。来年は大阪桐蔭高に抜かれて10位となる見込みで、その後もベストテンの座が守れるかどうか。

【第8位 大体大浪商高(大阪府):56人】

 8位の大体大浪商高も戦前からの名門。しかし、この名前で甲子園に出場したことは1回しかなく、往年のファンには「浪華商」「浪商」として有名。1979年選抜で牛島-香川のバッテリーを擁して準優勝した以降は、あまりプロ入りも出ていない。

 当分この順位は安泰だが、大阪桐蔭高の追い上げでいずれ追いつかれそうだ。ここも現役選手はいない。